犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

長々と綴る 日曜 月曜日

昨日の日記は、簡易版で、失礼致しました。セッションの打ち上げでしっかり飲んだ所為か、帰宅してから、こめかみがきりきり痛くなり、その状態で録画しておいたM-1グランプリを観て、スリムクラブの「左手の指、全部折ります。私はこうして成長してきました」とか、笑い飯の「サンタウロス」で笑って笑って、日記を書く気力を削がれたのであります。仕事中に起こした(オイ)下書きをベースに、日曜と、月曜のことをアップすることに致します。

年も押し詰まって、オレもお袋もダラダラ。いつもなら、日曜とは云え、7時半には起き出すのに、9時までたっぷり寝た。顔を洗い、歯を磨き、タイスケに朝ごはんをやり、オレもトーストとコーヒーで朝飯を済ませ、高校駅伝を観てから、13時半頃家を出て、梅田へ向かう。

御堂筋口からヨドバシの地下エントランスへ抜けて、芝田の交差点に出る。有馬記念なので、場外馬券売り場の辺りは凄い混雑。新阪急ホテルの北側のバスターミナルを抜けて、ナカイ楽器の前を通り抜けようとすると、ショウウィンドウを見ている、ギターを背負ったおじさんを発見。ジャズカフェきょんのマスター、まこきたさんだった。セッション帰りだったのだろうか。挨拶をしてから別れ、オレは茶屋町NU、ロフトを抜けて、新御堂筋に出、中津・TODOへ向かう。

3ヶ月振りくらいの、超初心者セッション。昔に比べたら、随分とメンバーも入れ替わっている。これは、いいことだと思う。

セットリスト。

Fly Me To The Moon
All The Things You Are
Blue Bossa
The Girl From Ipanema
Someday My Prince Will Come

忘年会を兼ねた打ち上げにも参加。昔、ちょっとだけ勤めていた、ブラック会社が、どうやら今でも入っているビルの近所の居酒屋で、飲んで食って、音楽談義。
途中、超初心者を終えて、ちょっとだけJamJamのセッションに顔を出していたメンバーと、ロイヤルホースのセッションに参加し、ホルモン焼き忘年会を終えてから、やはりJamJamに流れていたメンバーが、こちらに合流するので、店の外まで迎えに出る。女子メンバーに、「おとさん、眼鏡、オシャレなのに換わってるじゃないですかー」と指摘され、テンションあげあげ。タモリさんに「髪切った?」と云われるより、絶対嬉しい。タモリさん、勿論、逢ったことないけど。

ライブの構成の仕方、なーんてことについても色々話をして、22時になったので、引き上げることにする。ホース→ホルモン→JamJamコースだったショウさんと、帰りの電車で色々話しながら、高槻駅到着、終バスに間に合う。何の気なしに、ケータイでmixiに繋ぎ、うっかりニウスを見てしまい、笑い飯M-1優勝を知ってしまう。あうう、ものすごく気をつけてたつもりなのにぃ。帰宅してから風呂を済ませ、ひと息ついてから、録画しておいた、M-1グランプリ2010を改めて観る。

2001年の第1回大会から、リアルタイムであったり録画であったりはしたが、M-1は欠かさず観てきた。今年でひとまず終了と云う英断に、先ずは賛同しておきたい。一定の役割は果たした、と思う。10年の軌跡を見ると、毎年、新たなドラマを見せてくれる、熱い大会だったと、改めて痛感する。

第1回 記念すべき第1回。無名の新人、麒麟の衝撃の登場。伝統的な上方漫才による、中川家の優勝。
第2回 非吉本、松竹芸能ますだおかだ、ツービートタイプ(増田くんが話を振り、展開し、ボケ続け、岡田くんが、合いの手を入れるようにツッコむ)で悲願の優勝。麒麟枠と呼ばれることになったダークホースとして、笑い飯、衝撃の登場。
第3回 関西の新人賞レースを総なめにしてきた実力派、フットボールアワー、漫才コント(「結婚記者会見」「SMタクシー」)で貫禄の優勝。笑い飯、伝説のネタ「奈良県立歴史民族博物館」で99点。
第4回 非関西のコンビ、アンタッチャブルのパワー溢れる漫才コントでの優勝。南海キャンディーズ「火を怖がるサイ」の衝撃。
第5回 決勝初出場のブラックマヨネーズ、昨今の若手で主流の漫才コントではなく、圧倒的なポテンシャルのしゃべくり漫才での優勝。
第6回 妄想をエスカレートさせていくしゃべくり漫才を確立したチュートリアルの、M-1唯一の完全優勝
第7回 敗者復活から勝ち上がった、無名事務所の無名コンビ、サンドウィッチマンの下克上優勝。一夜にしてその名を轟かせたM-1ドリーム。
第8回 抜群のスピード感で駆け抜ける、NON STYLEの差し切り勝ち。敗者復活から準優勝まで駆け上がったオードリー、怪物・春日の衝撃。
第9回 無冠の帝王、知る人ぞ知る実力派、パンクブーブーが悲願達成。笑い飯、グロテスクな「鳥人」で100点満点を叩き出し、「チンポジ」で全てをリセット。
第10回 最後のM-1。第2回より決勝に進み続けた笑い飯の、悲願の優勝。沖縄出身のコンビ、スリムクラブの純文学のような世界観。

とにかく、今大会の白眉は、スリムクラブだった。「エンタの神様」でやっていた<怪物フランチェン>は全く面白くなかったが、昨夜の漫才の、不気味な世界観はどうだ。
ボケの真栄田くんの、喉の奥から搾り出すような声と、その、なかなか出てこない声の、耳の穴から手を突っ込まれて、後頭部の辺りの脊髄をちろちろ触られるような、奇妙なむず痒さと違和感。ツッコミの(と云うか、宮迫くんに「説得」と評された)内間くんの溢れるような優しさ。これは、漫才と云うより、まるで前衛演劇ではないか。「左手の指、全部折ります。私はこうして成長してきました」「あなたは私の実家の土地に勝手に大きな塔を建てた」と云った台詞の、無作為の深みは、笑い飯の無邪気な妄想を、はるかに凌駕していた。

とまれ、9年連続決勝進出、天丼ながら交互にボケを繰り出す「Wボケ」と云うスタイル、「奈良県立歴史民族博物館」「ハッピーバースデイ」「鳥人」と云った伝説のネタ。笑い飯無くして、M-1の10年は語れない。紳介氏や松っちゃんの「勝たせてやりたかった」と云う発言は、思わず出た本音だろう。10年の歴史を閉じるにあたって、笑い飯の悲願の優勝は、慶賀すべきこととして受け止めておきたい。

と云うことで、たっぷり2時間半、録画した番組を観たおかげで、打ち上げで飲んだ酒の効果もあり、日記を書く気力が削がれたので、夕べはそそくさと寝ることにしたのであった。

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明けて月曜。年内の仕事はあと2日。通勤の途中、ケータイから、簡易版の日記をアップさせて、仕事場についてからは、とにかく時間調整。とは云うものの、年明けから始まる開発の準備をしていた。資料を読んだり。環境を整えたり。

ちょっとだけ残業してから、先ずは肥後橋・ドルフィンダンスへ向かった。ここにも、今年は随分お世話になった。セッションにも参加させてもらったり。4月には、対バンイベントをやらせてもらったり。
マスターに挨拶し、ビールとパスタで食事をしていると、思い掛けない人がやってきた。ギタリストの佐々木さん。身体を悪くされ、退院されてから初の対面。シサシブリに色々お話させて頂いた。ライブも復活されているとのこと。佐々木さん、お身体に気を付けて、益々ご活躍下さい。

19時半頃までドルフィンに居て、そこから西梅田に戻り、楠木フサヱを覗いてみる。案の定、セッションマン氏が居た。合流し、ワンコインセットを注文。明日も寄るつもりだし、これだけで退散するつもりが、色々、不埒な話で盛り上がる内、デキャンタまで飲んで、23時前まで居続けてしまった。同い年とは、そういうものだ((C)カート・ヴォネガット)。

何だかんだ云って、結局、高槻に着いたのは23時15分。終バスには間に合った。まぁいいや。明日は仕事納め。納会的なもので、昼から酒も飲むだろうし、のんびりいこう。

で、今、この日記の前半部分の校正の為に、M-1グランプリの録画を、もう一度観ています。寝るのは、2時半頃になるかなぁ。やれやれ。