犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

晩飯は 鶏鍋 ネタは 鳥人なり

朝から少し風邪気味。明日から仕事復帰なのに、こじらせる訳にもいかないから、今日は、セッションもレッスンもあったのだが、出掛けずに家で過ごした。
しかしまぁ、おかげで、M-1グランプリ2009を、最初から最後まで、ゆっくり観られた。晩飯の辛口キムチ鍋で鶏肉を食いながら、汗をかきかき、リアルタイムで観た。HDに録画しているとは云え、やはりリアルで熱を共有しておきたいですからね。

決勝進出8組が発表された時点で、最終決戦3組に残る、と予想したのは、ナイツ、笑い飯、ハライチだった。実際は、笑い飯、バンクブーブー、NON STYLE。ナイツは4位、ハライチは5位。敗者復活は読みにくいとして、パンクブーブーはノーマークだった。

しかし、笑い飯の1本目のネタは、凄まじかった。センターマイク1本、扮装も何もしないで、二人は、妄想の生き物「鳥人(とりじん)」を、ディティールを語ることによって、観客に見せていく。妄想が妄想を呼び、狂気がエスカレートし、SFともファンタジィとも限定出来ない、異常な世界が広がっていく。ここでちょっとだけブンガクするならば、今回の笑い飯のネタは、正にアリスの落ちた穴だ。「鳥人」と云う妄想を設定してしまったことで、想像力は無限に広がり、二人は、思うが侭の世界に、観客を引きずり込むことが出来たのだ。

笑い飯の辛さは、この狂気を、一つしか用意出来なかったことだろう。凄まじい世界を見せ付けられて、観客は、2本目のネタにそれ以上の狂気を期待する。と云って、それはなかなか出来ることではない。結局、100点ではないが、80点のネタを2本準備出来た、パンクブーブーに軍配が上がった。正直、笑い飯に勝って貰いたかったのだが。

とまれ、8年連続決勝進出、「奈良県立歴史民族博物館」「ハッピーバースデイ」に加え、今年、「鳥人」と云う、M-1はおろか、日本の漫才史に残るグロテスクな傑作を残してくれた笑い飯に、心から感謝したい。お疲れ様でした。M-1挑戦は最後ですが、これからも、グロテクスなネタで楽しませて下さい。

さて、明日から仕事復帰だ。今夜は夜更かしせず、サッサと寝ないと。

2009年M-1王者はパンクブーブー 紳助「楽な審査」と満場一致で完全優勝
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