犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

三十年 経て 懐かしき 音に逢ふ

オレの手元に、1枚の割れてしまったレコードがある。

ベーム■ピ−タ−と狼、動物の謝肉祭》

ウィーン・フィルの名誉指揮者であったカール・ベームが、息子で俳優のカールハインツ・ベームをナレーターに向かえ、プロコフィエフピーターと狼」とサン=サーンス「動物の謝肉祭」を演奏した、そのレコードである(1974年10月録音)。子供の頃はどう云うわけか、けっこうクラシックのレコードを聴いていた。親父の趣味もあったのだろう、クラシックを買うのであればすんなり小遣いをくれたのもだ。

グラモフォンから出ていたこのシリーズは、今ではかなりCDに移植されている。オレが大好きだったこのレコードも、懐かしいジャケットデザインそのまま、クラシックCD専門店に行けば比較的容易に見つけられる。
ただ、若干内容が違うのだ。ナレーターがカールハインツ・ベームではなく、ハーマイオン・ギンゴールドと云う女優さんが担当しているのである。調べてみると、このレコードには各国盤があって、ドイツ語盤はカールハインツ・ベームが、英語盤はハーマイオン・ギンゴールドが担当しており、CDとして再版されているのはこの英語盤なのである。
オレが子供の頃に聴いたのは、実を云うとドイツ語盤でも英語盤でもなく、カールハインツ・ベームが英語でナレーションをつけた日本盤なのだった。オレはこれをもう一度聴きたいのだが、手元にある古いレコードは割れてしまって途中からしか再生できない。手に入り易いCDはナレーターが違うし、輸入品を扱うサイトには、レコードのしかもドイツ語盤があるのみ。なんとかならないものか、と色々調べていたら、意外に身近なところで見つかった。ヤフオクに出品されていたのである。これが先ほど落札出来た。
ここ15年くらい、色々手を尽くして探していたレコードを、ようやく手に入れることが出来る。ウン、嬉しいな。ネットってのは、改めて凄いですな。

あとは、何年か振りに動かしてみるターンテーブルに問題がないかどうかだ。
USB端子のついたプレイヤーを買って、デジタル音源化した方がいいかもなぁ。