犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

古書店は ブックオフとは 違ふなり

以前、書店が少なくなってきている、と云うニウスが配信されていたことがある。
オレは活字大好きな人間なので、書店がなくなると云うのは困る。気軽に足を運べるところにそれなりの品揃えの書店がないと困るのである。

しかし、新刊はともかく、一年前の単行本さえ、地元の本屋でみつけることは難しいし、毎月大量に刊行され、大量に絶版になっていく文庫となるとなおさらである。見つけたときにサッと買わないと、すぐに見かけなくなってしまう。
だから、どうしても欲しい本があるときは、梅田や難波の大きな書店に足を運ぶことになる。ターミナルの近くにある本屋にばかり客が集まるから、街の本屋はどんどん閉店していかざるを得なくなる。悪循環だ。

昔、地元の本屋でバイトしていた時、当時のベストセラー、村上春樹ノルウェイの森」を、幾ら注文しても一向に配本されてこなかった。ベストセラーは全国から注文が来るから、問屋も回転のいい、売れる書店に優先的に納入することになり、地方都市のしがない本屋には廻ってきても数札、平積みなんか出来っこないのである。
最近は、amazonなんてものがあるから、そういう傾向はより激しいだろう。斯く云うオレも、本もCDもDVDも、まずamazonで探すクセがついてしまった。
なんてったって、ピンチョンやヘラーの小説も、マルクス兄弟小林旭のDVDも、TSUTAYAに行ったって見つかんないジャズのCDも、amazonならサクッと見つかって、注文すりゃ1週間で手に入るんだもんね。そりゃ、そっちに頼ることにもなっちゃうわなぁ。

古本屋のオヤジなんて、けっこう憧れるんだけどなぁ。ブックオフみたいな、リサイクル本屋とは違う、いわゆる古書店と云うやつ。大阪ならかっぱ横丁とか、昔の大阪球場のあたりとか。東京なら神田とか。
ブックオフも、それなりに利用してるんだけどね。小林信彦の古い文庫なんて、大方絶版になってるから、ブックオフに行く度に、探して買い足している。

しかし、古書店ってのはいいですな。リタイアしたら、かび臭い古い本が並んだ古書店の奥のレジで居眠りしながら、セカンドライフを過ごしたいなどとも思っておるのであります。