犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

中核市と 云へど列車は 霧遅延

仕事場が、伊丹で9時半スタートから、長堀橋で9時スタートに変わった訳だが、初めの内は、なかなか時間が読めない。大体、どんな現場でも、20〜30分前には入るようにしているので、起床時間も去年までと同じ、6時45分にしている。

いつものように、朝食は軽くパンと野菜ジュースで済ませ、出掛けにお勝手口で待っているタイスケにパンの切れ端をやるのが日課。バス停まで5分ほど歩くが、なんとなく辺りがもやっている。冬らしくなく湿気を含んだ朝の空気は、しかし冬らしく冷たい。マフラーをすればよかった、と考えながらバス停に向かう。

いつもより5分遅いダイヤのバスに乗り、駅に着いて改札口に向かうと、行き先表示板が軒並み電車の遅延を伝えていた。どうやら濃霧のために、山崎〜高槻間を最徐行で運転しており、快速も新快速も各駅停車も、入線してこない。ホームに人が溢れ、乗務員が乗車準備することもままならない。

いつもなら、高槻始発の各駅停車に乗って、ゆっくり座席に座り、大阪までの30分弱、仮眠をとるのだが、この状態ではそうも云っていられない。新快速に乗って行こうと思って待っていたが、一向に入ってこない。快速も来ない。各駅停車だけが、それでもじりじりとやって来るだけだ。こうなるといつまでも待っていられない。仕方がなく、ダイヤより30分遅れの各駅停車に体をねじ込んだ。

昔、東京で仕事をしていた頃、山手線の異常な混み方に閉口したことがあった。一旦体を入れてしまったら、全く身動きが出来なくなる。それが日常なのである。
大阪のラッシュは、東京のそれに比べると楽な方だ。しかし、電故遅延などが発生すると、途端に異常事態になる。
今朝乗った各駅停車は、正に東京のラッシュ時に匹敵する混み方であった。

各駅停車は、高槻〜摂津富田〜茨木間を、やはり徐行でノロノロ進み、茨木から先は、通常の速度に戻った。とは云うものの、各駅で大量の乗客を積み残し、全く身動きのできないまま、大阪に着いたのは9時10分前だった。
そこから、御堂筋線長堀鶴見緑地線と乗り継いで、現場到着は定刻10分遅れ。2日目から遅刻となった。

長堀橋で降り、地上へ出ると、明るい日差しがポカポカと暖かい。霧なんて欠片もない快晴である。
高槻と云う衛星都市に住んで、大方30年が経つ。JRは新快速が停まり、阪急は特急が停まるようになった。駅前再開発も進み、各地から市民が移住してきて、35万の人口を抱えた中核市なんてエラソウなことを云ってるが、要は郊外の田舎街に過ぎないと云うことを、今朝は実感してしまった。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

今夜から、関テレで「あしたの、喜多善男 」と云うドラマが始まっている。
オンシアター自由劇場出身の名脇役小日向文世の民放連ドラ初主演。原作は現代文学の旗手、島田雅彦。企画の面白さは申し分ない。
地味過ぎるドラマになるかなぁ、と思っていたが、これがなかなか面白かった。
松田龍平は、親父、松田優作のような芝居。いやぁ、「御法度」での所在無い芝居から、随分と成長したなぁ。
生瀬勝久小西真奈美岩松了と云った、舞台出の面々が鉄板なのは云うまでもない。
そして、主役、小日向文世の素晴らしさ。これは大人が楽しめるドラマになりそうな予感。
HDDに予約録画しても、観ておきたいドラマだ。