犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

握り飯を 肴に 芋焼酎を飲む

今夜から、五七五のタイトルを復活させます。
ここ数日は、さすがに、五七五にする気は起こらなかった。落ち着いてきたので、すこしづつ、戻していくことにしよう。

昨夜は、義父と義母、妹夫婦、お袋と、6人で、居酒屋で食事をした。
車を運転してくれた義父と義弟は、酒を飲めず申し訳なかったが、オレやお袋は、かなりしっかり飲んだ。
おかげで今朝は、なかなか起きなかった。9時過ぎまでゆっくり寝ていた。

起き出し、溜まっていた洗濯物を片付ける。お袋は、残っていた飯を、握り飯にした。
親父の霊前に供えるので、米を炊いていたのだが、供えるだけで食べなかったから、2日ほど保温ジャーの中で残っていたのだ。
これをひとまず、全て握り飯にして、昼にかるく腹に入れた。まだ随分残っている。
晩飯に食うことにして、ひと休みしてから、お袋と車で出掛ける。
物置の中にある、親父の遺品の内、古い文庫や昔の仕事の書類等、いらないものを燃やして整理するため、簡易焼却炉を探しに、ホームセンターに向かった。
ところが、ホームセンターでは扱っていないらしいのね。ダイオキシン等の問題もあるから、ホームセンターのようなところでは扱わないらしい。2軒ほど廻ったが、結局無かった。
隣接しているスーパーで、晩飯のお惣菜を買い、いつも寄る業務用スーパーで米を買い帰宅。

自室で休んでいると、タイスケが吠え出す。また散歩に連れてけと云ってるのかなと思い、階下に降りてみると、近所の中学生、サヨコちゃんが来ていた。親父の霊前で、お袋と話をしている。
いつものように遊びにやってきて、親父が死んだことを知ってびっくりしてしまったらしい。ちょうど1週間前、たまたまお袋が不在のときにやってきて、親父と言葉を交わしていただけに、ショックを受けていたようだ。

「もしおばちゃんが倒れたら、電話してや。あたし、すぐ行くから。何でも云うて。手伝うから」
「アラ、そんなこと云うたら、アタシ、色々頼むよ。サヨコちゃん、使わせてもらうわよ」
「ウン、かまへん。あたし、何でもする」

サヨコちゃんは、父方、母方共に、既におばあちゃんを亡くしているらしく、お袋を本当のおばあちゃんのように思っているんだろう。
タイスケが縁で知り合ったお袋とサヨコちゃんだが、おかげでお袋も元気でいられる。ありがたい。

サヨコちゃんが帰り、早めに風呂を済ませて、お袋と二人、晩飯を食った。お袋はにごり酒、オレは赤霧島を飲んだ。
ニンニクのシソ和えと、握り飯を肴に、芋焼酎を飲んだ。米に焼酎は腹に溜まる。太るような食事ばかり、相変わらずしている。

と、玄関の呼び鈴が鳴り、お袋が応対に出ると、サヨコちゃんとサヨコちゃんのお母さんだった。親父のことを聞き、霊前に花を供えに来て下さったのである。
サヨコちゃんは、親父、お袋、タイスケ、オレ、妹宛に、手紙を書いてきてくれていた。さっき帰宅して2時間程しか経っていないのだが、かわいい便箋に、一生懸命書いてくれたのだ。
お袋とお母さんが、霊前で色々話をしている間、サヨコちゃんはふさぎ込み、涙を流していた。親父とは殆ど話をしたことなんてなかったのに。
本当に純情で、いい子だ。オレもグッときてしまった。

サヨコちゃんとお母さんが帰られたあと、食卓へ戻り、また酒を飲んだ。お袋と、手紙を読んだ。酔いが回っていた所為もあろう、ホロッときた。ありがとう。

明日は、仕事を休んで、親父の年金や保険の整理だ。まだやることは山ほどある。
でも、オレもお袋も、みんなに支えられている。頑張らんとなぁ。