犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

小さな変転

6月に入ってすぐ、社長に呼ばれ、退職勧告を受けた。4月に、ある大手サービス業のシステム開発支援に入ったのだが、オレが入る以前の要件定義に深甚な問題があり、1ヶ月も経たないうちにプロジェクト凍結、チーム解散になってしまった。そこから1ヶ月半、さまざまな派遣案件の面談を繰り返したが、タイミングが合わず、待機状態が続いていた。会社に体力がなく、比較的高齢の社員が、事務所に待機状態が続くと、人件費を圧迫する。正直、納得はいかなかったが、これを転機と考えて、フリーになることにした。
経理の締めのタイミングの、15日まで在籍という形にして、個人的に営業を開始した。以前、某大手通信業のシステム開発と運用で、1年半にわたる東京出張の際にお世話になったシステム業者さんに連絡し、事情を説明して、仕事の紹介を頂ける様依頼した。先述した凍結プロジェクトを紹介してくださったのも、このシステム業者さんなので、かなり気にしておられ、早速案件を問い合わせてくださることになった。
さて、こうなると、あとは連絡を待つばかりだ。以前、求職活動をしていたときもそうだった。朝いちでハローワークに出向き、求人票を見て業者に連絡し、面接を決めると、そのあとやることがなくなってしまう。で、映画にいったり、漫画喫茶に入ったり、真昼間からサウナにいったりして時間をつぶす。どこにいったって、金がかかるので、なるべく、ひとところに粘れるような場所を選ぶ。移動は徒歩。とにかく歩く。梅田から御堂筋を南下して難波まで、なんてのは序の口。長堀通で西に折れ、堀江を超えて、西区の図書館に行ったりもする。図書館というのは、身につまされる。明らかに、仕事してないだろうなー、というようなオヤジ共が、開館と同時に入館し、椅子に陣取り、新聞を読み、雑誌を読み、居眠りをしている。昨今よく見かける、視聴覚ブースで、借りた映画のビデオを見ていたりする。この人達も、やることがないから、こうやって時間をつぶしてるんだろうなぁ、となんとも複雑な気分になる。オレだって、つまり、こういう人々の一端じゃないか。ちくしょう、何やってんだ、全く。
心斎橋で、いい時間つぶしの場所をみつけた。いわゆるネットカフェだ。長時間パックというのがあって、そこは最長5時間。午前中をなんとかしのげば、1300円で夕方までいられる。ネットカフェだから、もちろんパソコンもある。個室ブースに入り、ブラウザを立ち上げて、Webメールをチェックする。携帯はマナーモードにして、営業さんの連絡を待つ。エクセルやワードが使えるから、ファイルをフラッシュメモリで持ち込んで、資料作りも出来る。心斎橋のど真ん中なので、どこにでも行きやすく、営業さんから連絡がはいって、面談に向かうまでの待機場所にも便利だ。乏しい軍資金が、1300円づつ減っていくわけだし、忸怩たる思いもないわけではなかったが、結局、6月末ぎりぎりに、今の仕事が決まるまで、ほぼ毎日、ベースにしていた。
とりもなおさず、7月以降の仕事も決まり、今日に至っている。あの、求職中のモラトリアムってのは、とりあえず勘弁してもらいたい。ヘンに居心地がよかったりするので困るのだが、もう歳も歳なのだ。波風立たぬように、静かに生きたいと思っている。何が起るか分からんけどね。


毎日毎日、暑くてたまらん。夜は寝苦しいし、タイスケはノビてるし。今の職場は、某大手電器メーカなのだが、空調28℃がガッチリ守られている。昨今流行のクール・ビズたら云う風潮のおかげで、ノーネクタイで仕事してもよいらしく、そこらはまあ、ありがたいのだが、とにかく、朝夕の通勤が辛い。暑いわ蒸すわで汗だくになる。ハンカチ1枚はおろか、2枚でも足りない。タオル持ち歩こうかしらん。
ああー、もう夏はいいから、一足飛びに秋になんないかね。秋になると、一つ、歳をとることになるんだが、ンなこたどーでもいーや、涼しく暮らせるなら。
歳とると、こらえ性がなくなるね。こうやって、ダメダメなオヤジになっていく。うーむ。