犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

これが週末なら・・・

打ち合わせが長引き、事務所を出たのが22時過ぎ。すこし急ぎめで電車を乗り継ぎ、高槻駅到着は23時。最終バスの1本前に間に合い、帰宅が23時半。固形のものも、いくらか喰えるまでには回復しているのだが、母親が心配して作ってくれていたお粥がありがたい。胃にじわーッと染み込む。豆腐とナメタケの味噌汁を飲んで、風呂に入って体を温め、いつものようにネットに繋いで、深夜テレビのタイムテーブルを表示する。昔は、「ザ・テレビジョン」を毎週購読していたのだが、ここ10年、トンと買わなくなった。テレビも、決まったものしか観なくなったから、その日のタイムテーブルを、ネットで見るくらいで十分になっている。深夜テレビだって、常夜灯代わりでつけておくだけのもので、完全に暗くなくて、少し音が聞こえていた方が、眠れる性質なのだ、オレは。そんなわけで、タイムテーブルを見るともなく眺めていると、気になるタイトルが目に入った。「野獣狩り」 ん? 聞いたことあるな。どこでだっけ。よみうりテレビで、深夜の2時から放映らしい。YTVの火曜深夜は、「シネマチューズデイ」という枠で、マニアックな映画をノーカットで放映したりする。映画に関しては、なかなか独自の面白い視点を持っているテレビ局なのだ。まあ、先週末からの疲れを持ち越しちゃってるし、つけとくだけつけとくか、と思い、音量を絞って、布団に入り、うとうとしていた。
ところが、2時になって始まったのは、「シネマダイスキ」だったのだ。え? 今夜からやるの? なんの特集? 君塚良一? てことは、「野獣狩り」って・・・。
思い出した! 小林信彦さんが、文春のエッセイで、映画版「踊る大捜査線」を誉めたとき、脚本の君塚さんが、亀山千広プロデューサーや本広克行監督に、観るように薦めたのが、須川栄三監督の「野獣狩り」だった、という話を書いていた! 言わば「踊る」のルーツとも云える作品じゃないか! 作品紹介のイントロダクションを見ていると、藤岡弘伴淳三郎。うあああああ、観たい! 観たいが、風邪が治りかけで、4時まで映画みて、7時に出勤なんて、そんな無茶出来るわけない! あまりに咄嗟の出来事なので、録画の準備も出来ていない。ああああああ、悔しい! 悔しいが、仕方がない。今回は諦めよう。泣く泣く、テレビの音を少しだけ上げて、布団に潜り込んだ。
朝7時。目が覚めると、窓の外がいつもより明るい。あれ? 雪か? ひええええ、無事にバス走るのか? 電車は遅れないか? いろんな不安が頭をよぎった。たった一つよかったことは、「野獣狩り」を諦めて眠ったおかげで、体調がまた少し回復していたことだ。雪の中の出勤にも、なんとか耐えられる。7時半に出勤。それから先は、明日の日記で。