犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

ギター小僧 もとい ギター親父の憂鬱

昨日の日記に書いた「ハービスエント」は、9日がオープンだった。ブランドショップには一切興味はないが、十字屋が入店する、と聞いていたので、帰りに寄ってみた。煤けたような外観の、大阪中央郵便局の建物の向かいに、派手に輝く、ヒルトンプラザとハービスエント。はっきり云って、景観は良くない。金の使い方に、問題があると思う。
エントランスから入ると、中はシックな色調で、落ち着いている。最上階には、四季の劇場も入っているらしい。エスカレーターで2階に上がったところに、軽く飲ませるカフェもあったりして、そこいらは、大人の楽しむ空間を演出したいのだろう。しかし、大前提として、ここは大阪なのだ。直に、大阪の雰囲気に侵食されるんじゃないかなどと、いらぬ心配をしてしまう。
目当ての十字屋は、4階にある。上がってすぐのいい場所を、SONYのショウルームが押さえていて、少し奥まったところに、楽器の収まったショウケースが見えた。十字屋といえば、京都の三条京極のあたりにある店を思い出す。レコードやCDを見るより、楽器を見に行く店、という印象なのだ。中学の時からアコギを始め、いっとき、レス・ポールだのオベーションだの持っていた身としては、楽器を売る店が出来ると、覗かずにはいられない。三条の十字屋の、充実した品揃えが記憶にあるので、ハービスの新規店舗にも、その部分に大きな期待を抱いて行ってみた。
ところが、ショウケースには、数十万するビンテージものが並んでいるものの、手ごろな価格の新品は皆無なのだ。楽器店の醍醐味とは、手に触れられる幾つもの品が大量に並び、それを見るだけでも楽しい上に、ショウケースの中で、手の届かないビンテージが威容を湛えている、といったもののはずだ。勿論、ビンテージはビンテージで、手を伸ばさないこともないのだが、十字屋ともあろうものが、楽器の品揃えがこんなものでは、名折れではないか。
ハービスエントという入れ物が、金を持っている大人を相手にした場所であるのも、影響しているのだろうが、正直云って、がっかりさせられた。当分、ハービスに行くことはないだろう。
キタは楽器店が少ない。ギター見に行くならミナミかなぁ。北摂に住む者としては、ミナミは、足を伸ばすには少し遠いのだ。梅田に十字屋がくると聞いて、楽しみにしてたのに。残念。