犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

七夕や 晴れども星は 見えぬなり

昨日の日記を読んで下さった皆さん。
コメント下さった皆さん。
メッセージを下さった皆さん。
ありがとうございました。
ああ云う気が滅入る日記は、やはり、あまり書かぬ方がいい。云わなくていいことが、日々、暮らしていても、あるはずだから。

今夜は七夕。昼過ぎに、ひときわ激しく、ひと雨降ったが、仕事場を引き上げる18時過ぎにはすっかりやんでいて、しかも随分と涼しかった。梅雨時のしどけない雨と云うよりも、盛夏の驟雨のようだ。
ひと雨毎に、夏に近付いていく。

高槻に着くと、陽はすっかり暮れていて、空を見上げると雲も無い。とは云いながら、街灯りが明るすぎて、星は殆ど見えない。
日本で星を見ようと思ったら、空気の綺麗な冬に、周りに灯りのない、山深いところまで行かねばならない。

1985年の夏休み、大学の短期語学研修で、中国に1ヶ月間行ったことがある。北京の北方交通大学の学生寮に入り20日間、授業と観光を一日おき、残りの10日間は全て観光で、陸路で西安成都重慶と周り、そこから、長江を船で下って、武漢、南京、再び陸路で杭州、上海と云うスケジュールだった。

長江の船下りはのべ4日間にも及び、まる1日、船に乗っていることもあった。夜になると、甲板へ出て、水面を眺める。土色の水はまるで砂漠のようで、降り立ったらそのまま歩いて岸まで行ける様にも思えた。

甲板に仰向けになり、空を見上げる。満天の星、と云うだけでは足りないくらいに、夜空は白い光で埋め尽くされていた。星がこんなにあることを、忘れていた。いや、知らなかった。日本では決して見られないであろう星空だった。

あの空を、もう一度見てみたい。