犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

出来なくもないに 出来ぬと云ふなかれ

年明けから参画しているシステム開発は、2月末が納期。CSVファイルを受信し、加工してデータベースに登録し、Webページに、一覧表とグラフを描画するまでが、一連の流れになる。オレが担当しているのはWebページで、上流の、データベース登録は、1月最終週から参画した、F沢さんと云う方が担当している。

F沢さんの作業見積もりで、データベース登録機能の開発には、ヘルプが必要と云うことで、この月曜から、新たにF田さんと云う方が作業に加わった。F沢さんと連携して、開発にあたることになる。

この、F沢さんとF田さん、作業初日の月曜から、雰囲気がおかしい。F田さんは、F沢さんの指示で作業に入ろうとするのだが、F沢さんの方でも、上流からの仕様が確定していない部分が多い状態なので、全て整った指示は出せない。その旨を理解してもらいながら、出来るところから、作業に入ってもらうしかない。
しかしF田さんは、「全体の仕様が理解出来ていないのに、物作りには入れない」「サンプルを提示してほしい。サンプルが無いなら作ってほしい」の一点張り。お互いに押し問答が続き、今回のシステムの話に留まらず、「社会人の常識」だの「SEとして仕事をしているとは思えない」だの、不穏な空気なのだ。

初日の月曜からそんな調子で、今日も、朝から、やはり云い合いが続く。何やってんだよー、と思いながら、喫煙室でタバコを吸っていると、違うタイミングで二人が入ってきた。気まずい空気が流れる。

仕方がないので、「どんな状況なんですか?」と聞いてみる。お互いの話を聞き、これは、べき論に終始し、開発状況をあまり把握していない、F田さんが引いた方がいい、と思い、そう取り成す。それに、F田さんは、そう云う性格なのか、エクスキューズが多い。すべきことは一つなのに、回りくどく、自分の立場ばかり説明するので、オレの方が、正直イラついてきた。F沢さんもやりにくいだろう。

とまれ、衝突していても仕方がない。開発状況を把握して、出来ることから進めていくようにアドバイスしたら、昼からは、雰囲気をおかしくすることもなく、大人しく仕事に入ったようだった。やれば出来んじゃねーか。云い訳の多いのは、損だよ、ホント。