犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

音数は少なく しかしステレオで

日本語のロックのさきがけとも云うべき伝説のバンド、ジャックスのリーダーだった早川義夫氏が、「日本フォーク紀」(シンコー・ミュージック 1992年)に掲載されたインタビューで語ったやりとり。

−それで、このアルバム(高田渡「ごあいさつ」)や加川良のアルバムの時に、はっぴいえんどを使うことで早川さんと揉めたと他の人達がいってますけど。
早川 俺そういう覚えない。あっ、それはバックをつけることが嫌いだったんで、べつにはっぴいえんどが嫌いだったわけじゃないよ。その話をきくとさ、僕がすごくはっぴいえんどを嫌ってるみたいじゃない。ウソだよー。
(中略)
基本的に音をたすことがいやだったんで、はっぴいえんどがいやってんじゃないよ。斉藤哲夫の時だってそうだもん。みんなバックをつけたがるのね。俺はギター1本でいい、ピアノ1本でいい、だからステレオである必要はないってね(笑)。

早川氏の意見は極端だが、個人的にはすごく共感出来る。音は少ない方がいい。いい悪いは措くとして、オレは音が少ない方が好きだ。ステレオである必要がないとは思わんけどね

ジャズギターをやりだしてから、自分の志向として、楽器の少ないコンボの方に強く惹かれる。ギタートリオ。ギター/ピアノデュオ。ギター/ギターデュオ。ボーカル+ギター。ソロギター。
管楽器の方には申し訳ないと思いながら、ジャズの究極の形は、ピアノトリオだと思っていたりもする。

音が少なければ少ない程、各楽器の責任は大きくなる。構成がシンプルになればなる程、可能性は無限に広がる。
いよいよ10日後に迫った、ビーハイブでのリーダーライブは、ギター/ピアノカルテットだが、どこまで可能性を広げられるだろう。どこまで楽しめるだろう。

改めて、身を引き締めていかねば。