犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

毒は無い しかし優しさに 溢れてゐる

「ポニョ」素朴さに賛否…試写反応に宮崎監督落ち込み
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=554630&media_id=43

18時半に仕事を終え、本屋を回ったりしながらぶらぶら帰宅。高槻に着いたのは20時前と、丁度いい時間だったので、駅前のシネコンで「崖の上のポニョ」を観た。

一昨年の「ゲ○戦記」はスルーしているから、ジブリ作品は「ハウルの動く城」以来。あのポニョポニュ云う主題歌は気に入らないのだが、東映動画以来、宮崎駿が関わる映画を観続けている以上、やはり観ない訳にはいかない。

開巻から絵本のような作品。津波の表現も絵巻物のようで、CGなし、手描きにこだわった効果が見事に出ている。
浸水した街の人々が船で避難するシーンも、のんびりととぼけていて、「パンダコパンダ」を思わせる。雀百まで。原点回帰とでも云うべき、楽しいシーンだ。
全体も、「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」のような悪夢に侵されている部分もなく、幸せに満ちている。
そしてラストシーン。あれは満点。画竜点睛。素晴らしい。この映画に相応しい、あれしかないと云うラストシーンだ。

気に入らない点は3つ程。子供の声を子供が演じていること。ジブリアニメは専門声優を使わなくなって久しいのだが、「となりのトトロ」のメイ(坂本千夏)や「天空の城ラピュタ」のパズー(田中真弓)やシータ(横沢啓子)は専門声優だ。その演技はあくまでも子供の声でしかもメリハリがある。ある部分、映画の質を犠牲にしてまで、子役に演じさせる意味はあるのか。

次に、これも声優の問題だが、フジモト役の所ジョージ。ひどすぎる。耕一役の長嶋一茂よりひどい。重要な役なのに。

最後に主題歌。あれはやっぱイヤだ。ポニョポニョ耳に残ってしまうのもイヤだ。子供は口ずさむんだろーけど。

とは云え。

さすが宮崎駿と云う映画だったと思う。色々云われているようだが、この映画を辛く評価するライターと云うのは、視点がズレてる。観方が間違ってる。
はっきり云います。この映画はいい映画です。
オレが云うんだから間違いありません

しかしまぁ、押井守の「スカイ・クロラ」も観とかないと、オレの中でバランスが狂うな。幸せなだけでは、満足しきれないものなのであります。