犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

たむけんの店で 旧交 温むる

2年前まで在籍していた会社の後輩が、今回の開発チームの一員として参画してきた。
今日は、端末のセットアップと、参画プロジェクトのオリエンテーションのみで奴の作業は終了。しかしまあ、シサシブリなので、オレも早めに仕事を片付け、酒を飲みに行った。

仕事場のビルの通用口を出ると、道の向かいには、あの「炭火焼肉たむら」の南船場店がある。いつもなら行列が出来ているのだが、今日は月曜日と云うことと、まだ時間が19時前と早いこともあって空いている。話のタネにもなるし、一度入ってみることにした。
20分程度の待ちと云うことで、店の外でタバコを吸っていると、高級車がスッと前に停まった。降りてきたのはたむらけんじその人。明るいパーカーを着ているが表情は暗い。店の前で待っている客であるオレと目が合い、軽く会釈をしてビルの中へ消えていった。「ちゃ〜」をやってくれとは云わないが、愛想がないなぁ。

少し待ってから店に入る。飲み物とセットメニューを注文し、後輩と乾杯。この2年の、色々あったことについて話した。
かつて共に所属していた会社は、去年の夏、社長の一存で業務を畳んだ。オレは既に辞め、フリーランスになっていたが、社員として倒産の憂き目を経験した後輩の心中は、如何ばかりであったろうか。それでもこうやって、再び一緒に仕事が出来る機会に恵まれたのだ。とりあえず頑張ろうぜ、頑張りましょうと、互いにエールを交換した。

IT業界と云えば聞こえはいいが、我々末端の技術者は生き残るのだけでも大変なのである。オレが今、フリーランスのSEと云う立場で、間断なく仕事をさせてもらえ、信頼して頂いているのも、基本、真面目に取り組んできたこともあるが、やはり巡りあわせだと思う。人は、自分の力だけで生きているのではない。力を生かす場を与えられているのだ。

さぁ、明日からも頑張ろぉ。