犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

犬と暮らす日々

ラブラドール・レトリーバーの「タイスケ」が、我が家にやってきて、もう6年が経った。その間に、オレは2回転職し、妹は嫁に行き、祖母が亡くなり、親父が入院し、退院した。大きな波風は立たなかったが、色々変転はあったわけだ。
ゴールデンウィーク中盤の5月2日、親父が退院するので迎えに行った。荷物をまとめていると、お見舞いの品の中に、小さなフォトアルバムがあった。見ると、タイスケの写真ばかりが入っている。我が家にきて間もない頃、まだ両手で抱えても軽々持ち上げられるほどに小さい姿が数多く写っている。たとえばこんな感じ。

これらの写真を見ると、リフォーム前の居間なんかが写っていて、それだけでも、タイスケがきてからずいぶんと日が経ったんだなぁ、と思わされた。それが今じゃあ、こんな感じだ。

フィラリアの検査の為、病院に行って、体重を測ってもらったら、35キロになっていた。こんな巨体が、散歩に連れて行ってやるかと、お勝手口に回ると、もう喜んで喜んで、どたどた走り回って、飛び掛ってくるのだ。家族は慣れているから平気だが、知らない人間はたまらないだろう。この間、散歩の途中で、近所の小学生が、「犬、触ってもいいですか?」と近づいてきた。女の子二人と男の子一人、逆ドリカム状態だ。「いいよー」といってしばらく見ていると、どういうわけか、タイスケは男の子にしがみつき、かくかく腰を振り出した。気弱そうな男の子はすこしおびえ気味で、女の子はケタケタ笑っている。飼い主のオレは、なんとも複雑な気分。可愛い賢いと云ってくれるのは嬉しいが、こういう姿を見せるのはちょっとなぁ。当の本犬は、すっとぼけた顔をしてるし。
春になって冬毛が抜けるので、うっかり部屋にも上げられない。そこいら中が抜け毛だらけになるのだ。須磨に車で連れて行ったとき、数時間車に乗っただけで、シートが真っ白けになってしまった。おかげで、退院後の検査で、親父を病院に送るときも、乗せる前に抜け毛掃除をさせられた。犬を乗せた車は、査定が下がるという。オレの車は四駆で、比較的需要が多いので、お試し見積りをすると、結構いい値段になるのだが、しっかり査定してもらったら、かなり減額されちまうだろう。これも犬と暮らす宿命でしょうか。
今度の休みには、風呂に入れてやんなきゃ。毛もごっそり抜けるだろうなぁ。夏になったら、今度こそ海に行こう。水の嫌いなラブラドールなんて、カッコよくないからな。いいか、タイスケ、特訓だぞ!


和歌山で、小学校1年の少年が、置石しているところを補導されたという。「石がつぶれるところが見たかった」と少年は語ったそうだが、なんとも痛ましい話だ。8歳の少年が、置石してみたくなった最大の理由は、あの不幸な事故の直後の記者会見で、JR西日本の担当者が、「置石の可能性がある」と口にしてしまったことだろう。日勤教育だ、事故後の保証だ、杜撰な安全対策だと、連日、マスコミに糾弾されているJR西日本だが、あの発言が、どれだけ多くの置石を誘発してしまったか、彼らは意識しているだろうか。勿論、置石は、悪戯の範囲を超えた、悪質な行為だが、ことの重大さも、まだ充分に理解できていないだろう小学生までも、面白半分でやってしまうまでに影響を与えた責任は、軽くない。これでもし、別な事故が置石によって起こってしまったら・・・。
普段、JRを使わざるを得ない生活を送っているだけに、彼らの行状には憤懣やるかたない。乗客の命が、彼らの面子を守るために、ないがしろにされていいはずがない。JR西日本には、しっかり体質を変えてもらわなければ。