犬と暮らす人

2011年1月まで、ラブラドール・レトリーバー「タイスケ」と暮らしていた、表はフリーのシステムエンジニア、裏はなんちゃってジャズギター弾きの日常。

「ニッポン無責任時代」

「ニッポン無責任時代」1962年
監督:古沢憲吾
出演:植木等

ギタースクールを終え、帰宅すると、先日亡くなった、植木等さんの追悼番組をやっていた。
改めて、その存在感の大きさを思い知る。

植木さんの父は、浄土真宗の僧侶だったが、植木さん曰く「支離滅裂」な人だったらしい。

キリスト教の洗礼を受けたまま、僧籍に入ったり、六十代に入って、六十年安保反対のデモに参加したりするような人だった、というような様々なエピソードの中で、ここ数日、比較的よく聞くのが、「スーダラ節」の「わかっちゃいるけどやめられねえ」という歌詞は、親鸞の教えに合っている、と息子を励ました、という話だが、小林信彦さんが、植木さんから直接聞いたという次の話が面白い。

ステテコいっちょうの父君が、等少年を仏様の前に連れて行き、物差しで仏様の頭を叩きながら、
「こら、ヒトシ、この音を聞いてみろ。金ピカだけど中は木だ。金じゃないぞ。おまえ、寺を継ぐとしても、こんなものを拝んで、どうにかなると思ったら、大間違いだ。これだけは覚えておけ」と諭したという。

テレビからは、こういう、本当に面白い話は、なかなか聞けない。

今週の週刊文春のコラムで、小林さんが何を書かれるか。待ち遠しい。

今月は、映画のタイトルに絡めて、日記を書いていこうと思っています。
この縛りは、はっきり言ってキツい。どこまで続きますやら。